ゆっくり霊夢です。
ゆっくり魔理沙だぜ。
あっれぇぇぇぇ?
なんで肉球がないんだろ?
どうしたんだよ霊夢。
お前は肉玉だから問題ないぞ?
どういう理屈で問題ねえんだよこの野郎。
じゃなくてさ、なんでウサギには肉球がないの?
こういう生き物って大抵あるじゃん。
んー…無いと言っていいのかどうか…
まあほとんどは無いんだけど…
なんか歯切れが悪いなぁ。
ほら、はよ話せ。
この流れで解説をさせようとするとは…もはや強要の域。
仕方ない、今回はウサギの足の裏に肉球が無いのは何故?について解説するぜ。
それじゃあゆっくりしていってね!
それじゃあゆっくりしていってね!
てなことで始めるけど、まず肉球ってのが何か分かってるのか?
肉の玉。
だからそれはお前だと言ってるだろう。
肉球ってのは、主にネコ目の動物の足の裏にある、盛り上がった毛のない部分を言うんだ。
まあ言われれば分かるよ。
そんでぷにぷにしてんだよね?
「肉の玉」「ぷにぷに」で、今のお前の知識が分かるよ。
まあ間違っちゃいないんだけど、同じ肉球でもきちんと部位ごとに名称があって
前足なら掌球、指球、手根球、後ろ足なら足底球、趾球と区分されているぞ。
自分の浅い知識がよく分かるね…
で、クッションの役割があるんでしょ?
まあ見たままだからそこは予想出来るところだな。
主な役割はまさにその通りで、「足の保護」だ。
毛がない代わりに厚い皮膚の下にコラーゲンと脂肪組織があって
そのことから独特のぷにぷに感があり、それがクッションとなっているのさ。
ふふふ…さすが私。
見たままの役割って言っただろ。
ちなみに、滑り止めの役割もあるんだぜ?
さらにさらに、温度や触覚を感知する感覚器にもなっているとか
クッションだけに限らない様々な役割があるんだよ。
ふふふ…さすが私。(知らないって意味で)
で、ウサギには肉球がないんでしょ?
なんかさっき言いにくい感じだったけど。
結論から言うと、「ほとんどのウサギにはない」って感じかな?
そのことから、いくつか疑問が出てくるだろ?
まあね。
まず、なんで肉球がないのかって部分と、あるウサギは何なのってところ。
じゃあまずは、どうして肉球がないのかって部分に触れていくよ。
てなことで霊夢、まずウサギが住んでいるところってどんな場所だ?
どんな場所って…えーっと…
崖とか岩場とか、急斜面って言われるよりも、草原っていう方がしっくり来るかな?
大抵カレンダーの写真とかでも草原で映ってるし。
なんて根拠だ。
でも霊夢の言うとおり、野生のウサギが住んでいる場所ってなると
下草の多い場所とかいわゆる草原であることがほとんどなんだ。
ほらほらやっぱり!
イメージって大切なんだよ。
コイツは…
で、それはつまり、常に足場の良いところに住んでいるってことになるのさ。
あ、そっか!
岩とかごつごつした足場が危ない場所でもなければ、急斜面みたいに踏ん張らないとダメなところでもないんだ!
そのとおり。
そして、下草があることで足跡を残すこともなければ、足音もあまり立たない。
そこでウサギは、肉球を作ることよりも敏捷性を高める方向にシフトしたんだよ。
敏捷性?
ああ。
可能な限り骨格を軽量化、そして後ろ足を発達させたってわけさ。
足場がよくて滑ることもないから、そんだけで敵から素早く逃げられるって寸法なんだよ。
は~~~~~…なるほど。
でもさ、肉球があった方がやっぱり早いんじゃないの?
肉球があるに越したことはないよ。
そうかな?
実は、ウサギってのは肉球がかえって邪魔になるシチュエーションがあるんだ。
肉球が邪魔って、野生の生き物じゃまずありえないでしょ。
肉球ないよりある方が絶対早いし、クッション性があるってだけで足の負担もないし…
違うんだ。
野生のウサギは小規模の群れを作ってるって言ったろ?
言ったね。
それが何?
つまり、自身に身の危険が及ぶ場合は同時に群れの危険でもある。
そこでウサギは、周囲に危機を知らせるために足踏み…いわゆる足ダンをするんだよ。
Official足男dism?
ヒゲダンじゃねえし、それでアシダンって読むのかよ。
えーっと、その場で後ろ足を使って地面を力強く踏み鳴らすことだよ。
あー、地団駄一発分って感じだね……ん?
足でダンってするわけだから……あああああああああ!!
気付いたか?
そう、地面を踏み鳴らしたいのに、肉球があったら邪魔じゃないか。
肉球があると、そのクッション性により衝撃が吸収されてしまって
満足に音を立てることが出来ず危機を知らせることが出来なくなるのさ。
たしかに!
でもさ、いくら草原だからっていって、危険なものが足下にないわけじゃないでしょ?
肉球なしで本当に足を守ることができるのかな?
その代わりに、分厚い毛で足の裏が守られているんだ。
ブラシのような、硬くて長い毛が密集していて、ちょっとした鋭利さなら問題ないんだぜ?
ふむふむ。
それとさ、草原とかだとどうしても滑る場所もあるじゃん。
雨で葉が濡れてるとかだと、毛じゃ滑っちゃうよね。
そういう場合は爪を立てるんだよ。
滑るような場所だと足の裏どうこうじゃなくて、爪を使って踏ん張るのさ。
よくできてるんだね。
ただの可愛い被捕食者だと思ったけど、なかなかどうして…
何処から目線だよ。
とまあ、ウサギに肉球がない理由となくてもいい理由はこんなところかな。
がっつり理解できたよ!
そんで、肉球があるウサギってのは何なの?
そこについてだけど、まずウサギってあんまりこういうことをするケースはないんだけど
足の指を開こうとすると、結構ガバっと開くしそこには立派な指があるんだ。
なんか想像できない…
だろうな。
おそらく、そのまま毛をかきわけてゴソゴソ探したところで見つからないだろう。
だけど、とあるウサギの飼い主がひょんなことで発見したのさ。
ひょんなことの「ひょん」って何?
今それを聞くのかお前は。
広辞苑でもネットでも使って調べてろ。
で、そのひょんなことってのは「病気」なんだよ。
病気!?
なんかヤベー病気だったら、新しい発見でも素直に喜べないよ。
安心しろ。
ただの湿性皮膚炎だ。
それの所為で右前足の毛がごっそり抜けてしまったとのことなんだけど
その際に指の先だけ真っ赤になっていることに飼い主が気付いたんだ。
もしかしてその指の先が…
そう。
獣医師いわく「肉球」とのことなのさ。
え!?
じゃあさ、どんなウサギも毛が抜けたらそこに肉球があるってこと?
それだと「ない」って結論がおかしくなるじゃんか。
調べによると、特定の種には肉球が備わっているみたいで
「ミニレッキス」と「ホーランド・ロップ」には肉球があると言われているぜ。
あ、限定的なんだ。
それなら納得するよ。
まあ、毛が抜けたウサギはネザーランド・ドワーフなんだけどな。
なんだそれ!?
さっきのくだりは意味あったんか!!
つまり、「あるヤツにはある」ってことで納得しろ。
品種に囚われない個性があるってことだ。
…なんか納得できねぇ…
納得できなくても先へ進むぜ!
で、近頃のウサギ界隈では、ウサギ自身の持つ常識が通用しなくなっている傾向があるんだよ。
ウサギ界隈って何…?
野生のウサギは置いておいて、ウサギと言えば飼われているのを想像するだろ?
まあね。
ウサギをペットにしている人って結構多いもんね。
じゃあその場合、ウサギは普段何処を歩いていると思う?
何処って…おうちの中でしょ。
少なくとも草原じゃ……ん?
なんとなーく気付くところがあるか?
そうなんだ。
家の中と言えば、フローリングであることが多いだろ?
で、ペットを飼うという状況上、カーペットなどをあえて敷かないなども少なくない。
ウサギにとっちゃ、フローリングでものすごく硬いんじゃないの?
だって、本来草原とか下草のある場所で生活している生き物なんだから。
そのとおり。
飼われた結果、フローリングなどの硬い場所ばかりで動くようになったウサギは
やがて足の裏の毛が摩擦によりすり減り、ソアホックという皮膚炎を起こすことがあるんだよ。
食べる前に飲むぅぅぅ!
ソルマックと言いたいんだろ?
残念、それは大正漢方胃腸薬だ…って何言わせんだバカ。
要するに、足の裏に直接圧力が掛かることで、負担が起こった結果ってことだな。
まあでも、たかが皮膚炎でしょ?
薬塗っときゃ治るって。
まあ薬塗れば治るってのは間違いないけど、甘く見ているととんでもないことになるぞ?
ソアホックは別名「飛節びらん」「足底潰瘍」とも言われていて
軽度であれば脱毛した部分が赤くなる程度で済むんだけど…
じ、重症になると…?
そこが細菌などに冒されて、いわゆる化膿を起こして潰瘍や膿瘍ができる可能性もあるんだよ。
ひいいいい!
そんなことになったら、ウサギは動けないんじゃないの?
動けないな。
痛みのあまり、ほとんど動かなくなることが多いそうだ。
食欲もなくなるって話だぜ?
しかも、足の裏だから気付くのに時間が掛かるかもしれないね。
ああ。
だからウサギを飼う際は、目に見える場所だけを注視するんじゃなく
そういった目に見えないところまで定期的に観察してあげることが重要だ。
もし異常があれば即獣医師に相談してくれ。
早期発見なら問題なく治る皮膚病だから、そこまで怖がらなくていいぞ。
むう…まさか肉球がない理由から、皮膚炎の話にまで発展するとは…侮り難し。
肉球がないイコール、そこにはトラブルがないと考える飼い主も居るから注意喚起だよ。
一見、毛に覆われた場所ってだけにしか思えないけど
自身の体重を支える場所であること、そして地に付ける場所であるという
体の部位の中で最も負担が掛かる場所であることを改めて認識していただきたい。
りょーかい!
結論を言うと、ほとんどのウサギには肉球がないけど
別にそれは生きる場所的に不便はないし、むしろある方が邪魔になる、と。
そんだけ分かってくれたら十分だ。
ということで今回の解説はここまで。
ああいう動物で肉球がないって不思議だったけど
そういう理屈なら十分納得できるよ。
だろ?
あ、いいこと思い付いた。
どうしたの?
ウサギでも飼うの?
それだと嬉しいけど。
お前を私の肉球にすれば、歩行の負担軽減になるんじゃないかなって。
その軽減分はそっくりそのまま私の負担だよね。
あとサイズが一緒だから、絵面がブレーメンの音楽隊にしかならないだろこのクソが。
ということで今回は、ウサギの足の裏に肉球が無いのは何故?について紹介しました。
最後までご視聴頂き、ありがとうございました。
最後までご視聴頂き、ありがとうございました。