在来種だと思っていたら外来種だった。意外な外来種5選

どうしたんだ？
太極拳でもやってるのか。

はあ？
外来種なんてそこらかしこにいるぜ？

ところがどっこい、一歩外に歩けば見られるレベルだったりするぞ。

よし、それなら今回は、在来種だと思っていたら外来種だった。意外な外来種5選について紹介するぜ！

さて、実のところ在来種と思っていたら外来種だったなんて、ごく普通にある出来事と思っていい。

ああ、いる。
めちゃくちゃいる。
その辺にいる。
普通にいる。
海底2万マイル。

だからこそ、在来種と思ってしまうのさ。
いつも見掛ける、話に聞いたりするんだから、もともと日本にいると考えても仕方ないだろ？

今回はそういう外来種を5つ紹介するよ。
かなり意外でびっくりするものもあるかもな。

まずはひとつ目、「アライグマ」の紹介から始めさせてもらうよ。

正確にはメキシコ、アメリカ合衆国、カナダが原産地だな。
哺乳綱食肉目アライグマ科のアライグマ属に分類されている哺乳類だ。

根っからアライグマってよく分からんが、今の若年層だとアライグマが外来種って気付かないことも少なくないみたいなんだ。

答えは簡単、日本ではアライグマが野生化した時期が1962年と言われていて、その後1970年代に全国各地で広がりを見せたことから、30代くらいまでの人だと結構馴染み深いケースがあるんだ。

そうそう。
だからある程度の年代を皮切りに、アライグマに対して外来種であることが「意外」と「常識に分かれてしまうが、そこはご愛嬌ということで。

あのアニメだよ。
あらいぐま…

フランスの物理学者であり数学者であり、哲学者であり発明家の、500フラン紙幣の肖像画になった人じゃねえよ。

あのアニメにより、「チョーカワイー！私も飼いた〜い♪」と軽く考えて飼い始めたはいいが、噛みつくわ引っかくわの気性の荒さで手に負えず、その辺に捨てたヤツが多かった上に、アライグマ自体の繁殖力が強いために起こった人災なのさ。

そう考えていいだろう。
今でこそ外来種外来種と厄介者扱いされてるが、経緯を考えると気の毒な動物なのさ。
ということで次、今度は霊夢も意外かもな。
「ウシガエル」だぜ。

そういう人は多いと思う。
何せアライグマとは違って、最初に日本に持ち込まれたのは1918年辺りみたいだからな。
そんで、1947年には外国へ輸出出来るほど国内で繁殖していたとのことだから、今の時代を生きる日本人はほぼ全員馴染み深いだろう。

アメリカ合衆国東部並びに中部、カナダ南東部、メキシコ北東部に自然分布しているな。
なお分類は無尾目アカガエル科、アメリカアカガエル属だ。

実はこのウシガエル、日本にやって来たのは「食用」の目的があったからだよ。

何言ってんだ。
カエルって、世界じゃ割とポピュラーな食材なんだぜ？
そういう目的があって、日本においてウシガエルの養殖が始まったんだが…。

き、今日の霊夢はすごいな。
お前には未来が見えてるのか。

いや？
最初に日本へ持ち込まれたときは、たったの17匹と言われてるんだ。

17匹以外の輸入状況についてはよく分からないが、その限られたウシガエルを養殖に利用したのは間違いなさそうだな。

ヤベーな。
5～9月上旬に、6,000〜4万個の卵を産むみたいだからな。
もちろん全てが孵化するわけじゃないが、トノサマガエルの卵がせいぜい3,000個であることを考慮すると、そのヤバさは想像に難くない。

そりゃ馴染みも深いってもんだぜ。
てなことで次、みっつ目は「ヌートリア」だ。

コードギアスじゃねえよ。
あと、リアしか合ってないだろ。
その辺の小川に行くと、いきなりボチャン！って何かが川に飛び込んだ音がするときあるだろ？
それは大抵コイツの仕業だ。

ユニコーンでもねえから。
そんでコイツの素性だが、齧歯目ヌートリア科ヌートリア属の哺乳類で、南アメリカが原産だ。
水辺に雌雄のペアだったり、雌を中心とする小さな群れを作って生活をしている。
なお日本では、沼狸（ぬまたぬき）とか呼ばれてたりするな。

ああ、パッと見デカいネズミだ。
近くに小川がない、または都会住みの人は全く知らないけど、地方の郊外に住んでいる人だと頻繁に目撃することがあるぞ。
全国的に分布しているものの、今言ったとおり生息域が大抵川であることから、見る人は見るし見ない人は全く見ないという感じだな。

それには、きちんとした経緯があるのさ。
ヌートリアはかつて日本が大日本帝国だった時代、その陸軍向けの毛皮採取を目的として導入されたものなんだ。
しかし第二次世界大戦終戦後、その需要が激減したことに伴って飼育されていたヤツの多くが野外に放逐されたために、繁殖し全国的に増えてしまったのさ。

そうそう。
1944年頃には、西日本を中心に全国で4万頭が飼育されていたんだぜ？
ちなみにこれは余談だが、当時は軍の勝利にかけて、沼狸を読み換えて「しょうり」と呼んでいたそうだ。

だな。
ということで次、よっつ目は「ニジマス」だ。

和名にしているだけだ。
一生淡水にいる個体をレインボートラウト、陸海型をスチールヘッドと言い、天然分布域はカムチャツカ半島から北アメリカ大陸西岸（太平洋岸）のアラスカ、カナダなどだな。

詳しい人は、ニジマスが外来種だと知ってるけど、そもそも魚をあまり知らない人だと気付かないかもな。
でも、釣りをする人だと場合によっては中流でも釣れることから、身近だと言えるし意外とも言える生き物だろう。

自分で言ってておかしいと思わないか？
定着するはずのない場所に、どうしてニジマスがやってきたのかなんて答えはひとつじゃないか。

正解！
日本のニジマスの歴史だが、関沢明清って人により1877年、アメリカのカリフォルニア州から移入されたのが最初なんだが、その後各地の渓流や湧水地帯で養殖、放流が行なわれたことにより国内に定着したのさ。

だろ？
ただニジマスの場合、ちょっといろいろと面倒なところがあってな。

実はこのニジマス、世界の侵略的外来種ワースト100と日本の侵略的外来種ワースト100の双方に選定されてるんだが、それでも日本では各地で放流されてるっていう矛盾があるんだよ。

今回のテーマに添わないから軽くの説明になるが、イワナ類の産卵床を掘り返すとかの悪さをするからそのような扱いになったみたいなんだが…

そうなんだけど、多くの地域でニジマスの水産資源としての価値を優先しているため、そのようになっているみたいなのさ。
外国なんて、ニジマスは絶好のスポーツフィッシングターゲットになってるしな。

まあ、そう思うのも仕方ないな。
てなことで次、最後に紹介するのは「オオブタクサ」だぜ。

ん？
どうしたんだよ霊夢。

そこかよ。
で、コイツはキク科ブタクサ属の一年草で、北アメリカ原産だそうだ。

まだ怒ってんのか。
ちなみに、お前の言う「ブタクサ」も原産は北アメリカだぞ。
まあどちらも北アメリカ原産で、花粉を撒き散らすのも同じだけどな。
そんで、経緯は不明だが1952年に日本に侵入したみたいだ。

分かるけど落ち着け。
でも意外だったろ？

まあ霊夢みたく、ブタクサやオオブタクサに花粉症の症状を示す人は少なくない。
さらにスギやヒノキによる花粉症よりも以前から、1960年代辺りにはすでに注目されていたらしいから、いろんな意味で身近と言えるだろう。

そんで、どうやらアメリカにおいても扱いは変わらないらしく、全人口の5〜15%がブタクサ花粉症との統計があるようなんだ。

めちゃくちゃ個人的な感想だな。
気持ちは分かるが、あまり感情的な行動は起こさないよう願う。
以上で紹介を終わらせてもらうよ。

落差がひどいな。
でもこれで、自分の身の回りにこれだけ外来種があることが分かっただろ？
実はもっとあるんだけど、今回のヤツだけでも今日明日中に見ようと思えば見れるものばかりだ。

その懸念はある。
だが、我々人間の努力によりある程度は侵食を遅らせることは出来るだろうし、場合によっては完全駆逐だって可能だ。

お、何か思い付いたか？

他の植物も駆逐するからやめろ。
あと私怨にもほどがある。

ということで今回は、在来種だと思っていたら外来種だった。意外な外来種5選について紹介しました。