四足歩行と二足歩行動物の違いは何なのか?なぜ足の数が生物によって違うのか?

霊夢
ねぇ魔理沙ぁ、ちょっと質問があるんだけど?
魔理沙
ん?
どうした?
お前の顔が腫れている理由か?
それはもちろん太っているからだ。
霊夢
聞いてねえよ。
あと勝手に答え出すな。
四足歩行と二足歩行の違いって何なの?
あと、なんで足の数って生き物で違うの?
魔理沙
ああ、その辺りか。
もちろん理由があるんだぜ?
ちょっと小難しいところがあるけどな。
霊夢
どんな理由なの?
魔理沙
そうだな、ちょっと長くなるからイチからきちんと説明するとしよう。
霊夢
よろしくー。
魔理沙
なら今回は、四足歩行と二足歩行の違いやどうして生き物で足の数が違うかなどについて紹介するぜ!

四足歩行と二足歩行の違いについて

魔理沙
じゃあ…まずは何だっけ?
えっと、四足歩行と二足歩行の違いについてだったな。
四足は足四本、二足は足が二本、以上だ。
霊夢
そのムカつくほっぺ引っ張って足にするよ?
そうじゃなくて、四本足はこうで二本足はこう、みたいな説明だよ!
魔理沙
じゃあその前に、それぞれの概要から話させてもらおう。
まず四足歩行なんだけど、手足の概念がなく全部「足」とするのが一般的だ。
それらの足でその体を支え、重心はそれほど前にせずとも前に進むことが出来る。
基本的には身体の対に位置していて、片方が何かズレた位置にあるとか、特殊な生物以外ない。
霊夢
まあそうだろうね。
犬とか、いい感じのところに足があるもん。
いきなり頭から足生えた動物とかも居ないし。
魔理沙
その足は何を目的としてんだよ。
そんで次は二足歩行なんだけど、この世の動物の少ない割合で見られる、二本の足で体を支えて比較的前に重心を置いて全身する歩行様式だ。
霊夢
二足歩行ってそんなに割合が少ないんだ?
魔理沙
ああ。
まずは人間、そして鳥、恐竜があるな。
尻尾を含めないなら、カンガルー辺りも二足歩行か。
霊夢
へーーー!
ほんと少ないんだね。
そんで違いなんだけど…
魔理沙
違いって、今の解説じゃダメなのか?
霊夢
そうじゃなくて、どっちがすごいとか優秀だとかこっちが早いとか、そういうの。
魔理沙
ああ、そういうことな。
じゃあ、それぞれのメリットデメリットを挙げてみるから、そこで違いを感じてくれ。
霊夢
おっけー!
どんなメリットとかデメリットがあるのかな?
こいつぁわくわくするね!
魔理沙
じゃあまずは四足歩行のメリットからだな。
まず四足歩行が、二本じゃなく四本の足で行われているのは先のとおりだ。
霊夢
うんうん。
四本の足が地面に付いてるのが一般的だね。
魔理沙
だな。
つまり、着地点が離散していると解釈出来るんだよ。
霊夢
はい?
どういうこと?
魔理沙
簡単に言うぞ?
二本の足より、四本の足の方がそれぞれに掛かる体重が軽くて済むじゃないか。
霊夢
あーーーーーーー!
1/2が1/4になるんだ!
魔理沙
そのとおり。
つまり、ひとつの足に掛かる体重はざっくり計算で25%。
50%の二足歩行とは比べるべくもない優位性があると言えるだろう。
何せエネルギーを効率よく地上の移動にまわせるんだからな。
霊夢
なるほどー!
他にはあるのかな?
魔理沙
もちろん。
やはりここで忘れちゃいけないのが、その安定性だな。
霊夢
安定性?
バランスがいいってこと?
魔理沙
そのとおり。
何せ支点が4つもあるんだ。
そうそう転倒なんてしないし、立ったまま眠る動物も少なくないからな。
霊夢
そういや、キリンとか立ったままで眠ってたね。
それじゃあデメリットは?
魔理沙
足が四本ってのは、そのままデメリットになる場合があるんだ。
何故なら、四足歩行はそのすべてが「移動」にウエイトが占められていて、他のことが出来なくなるからだと言えるだろう。
霊夢
あ、手がないからか!
魔理沙
その解釈でいいと思う。
だから何かしらの作業をする際、四足歩行の動物は口を使うことが多い。
でも口って食べ物を食べたりと、作業に特化しているわけじゃないから非効率なのさ。
霊夢
ふむふむ、勉強になるなぁ。
じゃあ二足歩行のメリットは?
魔理沙
今言った話をそのまま言い換えられる。
どうして二足歩行という進化が起こったのか…それに明確な説ってのはないんだけど、やはり「運搬説」ってのが有力となるんだ。
霊夢
何かを持ち運びするために、四足歩行を捨てて二足歩行になったわけか…。
それなら、四足歩行のままもう二本手を生やせばいいのに。
魔理沙
それはめちゃくちゃ大変なんだよ。
恐竜がいい例になるかな?
霊夢
恐竜?
何か特徴でもあるの?
魔理沙
めちゃめちゃある。
恐竜も、二足歩行だってさっき言ったよな?
それはどうしてか分かるか?
霊夢
二足歩行で超早くなったんだよね?
めちゃ足太いし…あ、でも手は何に使ってるの?
魔理沙
暴れる獲物を掴むとか、立ち上がるための補助などいろいろと言われているんだけど、今ひとつはっきりしないところがあるんだ。
ちなみに霊夢、ティラノサウルスの手の長さってどんなもんか知ってるか?
霊夢
うーんと…ティラノサウルスがバッチリ想像出来ないから難しいけど、あの体の大きさだし3mくらいはあるんじゃないの?
魔理沙
短くて90cm程度だったらしいぞ?
霊夢
みじか!!!!!!!
そんな手、あの体のサイズじゃ使えないじゃん……は!?
魔理沙
そう、結局は足と比べると使えない器官と言えるだろう。
じゃあどうしてそこまで使えない、または無くてもあまり困らないものが、いつまでも体にくっついてるのか疑問じゃないか?
それなら両手を付けて走ることを選択したり、いろいろ他に方法はあったはずだ。
霊夢
ど、どうしてなの?
魔理沙
恐竜の祖先はは虫類だ。
その時の祖先って普通に四足歩行をしたんだけど、中生代三畳紀に入った頃に恐竜と呼ばれる生物が誕生して二足歩行になったんだけど…。
霊夢
前足はそのまま残っちゃったってことね…。
魔理沙
そう。
足を進化させたけど、元からあった手を完全になくすことは出来ず、でもそこまで使うわけでもないから小さいまままとめられているってことさ。
まあこの話は、ひとつの理論っていうことにしておいてくれ。
恐竜の手については、まだまだ研究中なところがあるからな。
霊夢
でも言いたいことは分かるよ。
なるほど…もともとあったものはそう簡単にはなくせない、そんで新たに何かを生やすとか作ることも難しい、かぁ…。
魔理沙
ちなみに、鳥も似たような流れで二本足となっているようだ。
それともうひとつのメリットなんだけど、二足歩行の方が少ないエネルギーで済むみたいなんだぜ?
霊夢
あれ?
さっき四足歩行の方が効率がいいって…
魔理沙
効率と、エネルギーの大小は別問題だ。
単純に動かす足が少なくて済むことから、二足歩行の方が無駄にならないという仮説が今のところ有力みたいだぞ。
実際四足歩行の方が効率はいいんだけど、最長距離を歩けるのは人類だそうだ。
霊夢
ああ、そういう意味ね。
たしかに動かす足が少ないんだから、単純にエネルギーは使わないね。
魔理沙
ちょいと小難しい話だけどな。
ああ、それとこれは人間に限るんだけど、前後左右への急激な移動が可能だ。
霊夢
何それ?
シュババって動けるってこと?
それなら、四足歩行の動物だって素早いじゃん。
魔理沙
じゃあ逆に聞くけど、犬は急に真後ろへ移動することが出来るか?
霊夢
ぴょんって軽く飛ぶのは見たことあるけど、素早く動くってニュアンスじゃないね。
魔理沙
そこなんだよ。
二足歩行ってことで、動く足が少ない分動かなきゃいけない方向を認識してから、移動が終わるまでが早いのさ。
もちろん四足歩行であってもそれは可能だけど、足が多い分遅れるのは言うまでもない。
霊夢
なーーるーーほーーどーー…四本の足を動かさないとダメだからかぁ。
そんで、デメリットは何?
魔理沙
腰にくるんだよ…。
霊夢
あー…。
魔理沙
実は四足歩行から二足歩行に至ったのって、結構急な進化だったんだ。
霊夢
そりゃそうだろうね。四足歩行と二足歩行の中間ってないし。せいぜい、チンパンジーみたいなたまに普通に歩いたり、たまに手を使ったりとかの期間があったくらいかな?
魔理沙
そうなのかもな。
そんで、そのために骨盤って比較的前に倒れているみたいで、そこに上半身が乗っかる形になるからどうしても腰への負担がすごいのさ。
霊夢
あ、そっか!
四つん這いから立ち上がってんだから、骨盤は前に倒れている状態になるんだ。
ふえー、進化の過程がちょっとだけ垣間見えたよ。
魔理沙
経緯としてはそんなところだろうな。
常に体重の半分以上を支えているし、作業は何でも腰を使うことから非常に痛みやすいのさ。
霊夢
でも椎間板とかあるし、それなりに腰を守る進化もしてきたわけでしょ?
魔理沙
それはそれで、椎間板ヘルニアとか腰椎すべり症などを起こしてしまう原因になることもあるから、やはりまだ進化という観点じゃ足りないところがあると思う。
霊夢
ふむふむ。
腰痛は人類の宿命ってところだね。
魔理沙
まったくだ。
それと他のデメリットだが、これは四足歩行のメリットを言い換えたものだけど、やはり安定性に欠けるところだな。
霊夢
そう?
別に普通に立ってるし、そこで何か負担に感じることなんてないよ?
魔理沙
人間が立ってる時って、そこから何も動かずに静止しているように見えるだろ?
でもあれって、実は体を前後左右へ微妙に動かしてて、絶妙にバランスを取っているんだよ。
もし本当の意味で静止したなら、人間はたちまちその場に倒れてしまうんだぜ?
霊夢
ええええええ!?
そうだったの!?
…でもさ、それってほんと?
そんなに難しそうに見えないじゃん。
魔理沙
おいおい。
ガンダムの実現の難しさは知ってるだろ?
どっかの実物大のガンダムが前に動いたりするけど、あれはぜーーんぶ支えられていて初めて出来るものだからな。
霊夢
そういや、ロボットを立たせるのって結構苦労するって聞いたことあるよ。
フィギュアでも、よほどバランスのいいものじゃないと、立たせてられないもんね。
魔理沙
だろ?
人間は簡単に直立をやってのけるけど、科学的な視点だとアホみたいに難しいのさ。
霊夢
そうだったんだ…。
まあとりあえずよーーーく分かったよ。
そんで、なんで生き物は四足歩行とか二足歩行に分かれてんの?
みーんな四足か二足でいいじゃん。
魔理沙
これまでの内容で答えは出ていると思うけどな。
それぞれの生物が、必要と思った方向に進化していった結果、四足歩行のままにしておいたり二足歩行にしたり、はたまた手を使えるようにしたってだけの話だぜ?
霊夢
そうなんだけどさ…。
決定的な何かってのはないの?
魔理沙
そうだな…人間は、これまでの内容から分かるとおり手を作業で使いたかった。
恐竜は、今のところ諸説さまざまだけど、は虫類からの進化であるため手がそのまま残った。
四足歩行の動物は、「手」という要素に特段魅力を感じなかった。
ま、つまりはそれぞれが選んだ進化により、生物によって足の本数が変わったってことだな。
霊夢
ふむ…そんで、どっちが凄いの
魔理沙
なんだその質問。
どっちにもメリット、デメリットがあるって説明したばかりじゃないか。
霊夢
だーかーらー、総合的にどっちが優秀かって聞いてんの。
魔理沙
どっちだと思う?
霊夢
そりゃ、手を使えるから二足歩行でしょ。
人間に限るけど。
魔理沙
でも、走りじゃ犬に負けるぜ?
もっと早くなりたいんじゃないか?
霊夢
別に、そこまでの早さは求めてないよ。
別に今のままの早さで構わないし、それよりも手の方が大事だし。
魔理沙
たぶん、犬も同じこと思って…いや、考えるまでもないか。
何が優秀かって、そいつのさじ加減でしかないから、この話題はナンセンスだぜ?
霊夢
まあそれもそっか。
犬が四足歩行で困ってるとかシュール過ぎるし。
魔理沙
そう思うだろ?
てなわけでここまでとなるんだが、ある程度は分かったんじゃないか?
霊夢
うんうん。
めちゃめちゃ分かったよ!
四足歩行と二足歩行は大きく違うけど、それぞれメリットデメリットがあってどちらが優秀ってのはあまり無い感じってことかぁ。
なんで足の数が違うのかははぐらかされた感あるけど、結局は進化だしね。
魔理沙
うんうん、いいまとめ方だ。
そろそろ霊夢も進化の時かな?
霊夢
お、進化ね!
任せといてよ!
ぅにゅにゅにゅにゅ…
魔理沙
え?
れ、霊夢?
な、な、な、な、な何ぃぃぃぃぃぃぃ!?
あ、足がどんどん伸びて…
霊夢
顔から足がどんどん…
魔理沙
伸びてぇぇぇぇぇって、気持ち悪いわ!!!
霊夢
ということで今回は、四足歩行と二足歩行の違いやどうして生き物で足の数が違うかについて紹介しました。