ペンギンはなぜ飛べないのに鳥類なのか?ペンギンはなぜ飛べないのか?

霊夢
そういや魔理沙。
魔理沙
どうした?
…あ、顔が腫れてんな…病気か。
霊夢
生まれたときからずっとこの顔だっつーの!!
なんでペンギンって飛べないの?
その割に鳥類名乗ってるし。
魔理沙
別にペンギン自身が鳥類名乗ってるわけじゃないけどな。
もちろんそれには理由があるんだよ。
霊夢
まああるんだろうけど、鳥類なんだしさぁ…。
魔理沙
ま、今から説明するから聞いてりゃ分かるよ。
お前の顔の腫れも治るだろ。
霊夢
クソが…引っ張りやがって…。
魔理沙
なら今回はペンギンはなぜ鳥類なのか?その割にどうして飛べないのか?について紹介するぜ!

ペンギンって生き物について

魔理沙
てなことで始めるけど、まずペンギンって生き物が何かについてからだな。
霊夢
そうそう!
私みたいに愛らしい生き物なんだよね!
魔理沙
そうだな。
あの感じは霊夢に近いものを感じるよ。
霊夢
あら魔理沙!?
そんな風に褒められるとちょっと恥ずかしいよぉ…。
魔理沙
首の下から足の上が、ほんとにそっくりだよ。
霊夢
別に好きで顔がボテついてる訳じゃねえよこの野郎。
人の顔腹扱いとか、褒めたと思ったら最大級の侮辱だった。
魔理沙
そんでこのペンギンなんだが、鳥綱ペンギン目に属する種の総称で、主に南半球に生息する海鳥であり、飛ぶことができないのはご存知のとおりだ。
霊夢
そこなんだよね。
やっぱり気になるよ。
魔理沙
まあ、後でちゃんと話していくからさ。
で、やっぱりペンギンで有名どころと言えば南極大陸だろ。
霊夢
だよね!
いろんなペンギンが居るのは、ニュースとかドキュメンタリー番組とかでみんな知ってるもんね。
魔理沙
もっとも、南極大陸で繁殖するのはコウテイペンギンとアデリーペンギンだけだったりするんだけどな。
霊夢
そうだったの!?
他にもヒゲペンギンとか居るじゃん!
魔理沙
ジェンツーペンギン、マカロニペンギン、ヒゲペンギンについては南極半島にも繁殖地があるんだけど、主に南極周辺の島となる。
比較的温暖な場所を好むからだ。
霊夢
南極と南極周辺って、そんなに差があるのかな…。
魔理沙
まあそこはペンギンのさじ加減だろう。
ちなみに最も低緯度に住むのは、赤道直下のガラパゴス諸島に分布するガラパゴスペンギンだそうだ。
霊夢
そんなあっつい場所にも居るの!?
魔理沙
寒いイコールペンギンじゃないんだぜ?
とまあ、種類と分布だけだが概要はこの辺りにしておこう。
霊夢
お!
いよいよ本題だね。
魔理沙
だな。
さてまずは、どうしてペンギンが鳥類なのかについてだけど、答えを先に言うなら「鳥類の定義に合致しているから」となるな。
霊夢
鳥類の定義?
「こうこう、こうなら鳥類ですぅ」ってヤツ?
魔理沙
なんて表現だ。
で、ペンギンが「鳥類ペンギン目」なのは先のとおりで、ペンギン科の生物でもある。
霊夢
ぎっしりペンギンだね…。
魔理沙
ペンギン科の生物は、皆が知ってるあのペンギンのみだからな。
そりゃペンギンと言うしかないだろ。
霊夢
ち、ちょっと待って。
ペンギンがゲシュタルト崩壊起こしてるから…。
魔理沙
そんで霊夢、今言った鳥類の定義なんだが…分かるか?
霊夢
ぱたぱた飛ぶヤツ。
魔理沙
ひどすぎて泣けてくるな。
それだとコウモリも蝶も入ってくるじゃないか。
鳥類とは、「鳥綱の脊椎動物の総称。体は羽毛で覆われ、前肢が翼となって飛翔に適し、くちばしをもつ、卵生の恒温動物」を言うんだ。
霊夢
なんか小難しいなぁ。
魔理沙
じゃあひとつずつ紐解いて行こう。
今の定義をペンギンに当てはめてみな。
霊夢
分かった。
えっと、脊椎動物なのは間違いないよね。
そんで体は…うん、体毛で覆われてる。
前肢はつまり、人間で言う手ってことでしょ?
飛べる機能がないけど、あの手っぽい部分は翼は翼だからあるってことになるね。
くちばしはあるし、卵産んでるし……はうあ!?
魔理沙
な?
霊夢
いやいやいやいや!
まだまだ納得してないよ私は!
今魔理沙、翼は「飛翔に適し」って言ったじゃん!
ペンギンは飛べないんだから、適してるって言えないよ!
魔理沙
別に、「飛べる飛べない」は関係ないんだぜ?
それで鳥類か否かを分類してるってわけじゃないんだ。
霊夢
はぁぁぁぁ!?
そんなのおかしいじゃん!
飛翔に適してって言ってるんだから…。
魔理沙
その理論だと、「現在」にしか適用出来ないよな?
霊夢
どういうこと?
魔理沙
じゃあ昔は飛べたけど、今は飛べない鳥は何に該当するんだ?
霊夢
今は飛べない鳥?
ペンギンがそうだって言うの?
てか、それ以外に飛べない鳥とか居るの?
魔理沙
おいおい。
たくさん居る…どころか、お前も普段食べてるじゃないか。
フライドチキンの原材料は何だよ。
霊夢
鶏かぁぁぁぁぁぁ!!!!
そ、そういえばあれも鳥類か!
…てか、もっと他に例えはなかったの…?
魔理沙
それだけじゃない。
動物園でよく見掛ける、首が長くて足の速い大きな鳥が居るだろ?
霊夢
ガチョン!?
魔理沙
ダチョウな?
谷啓さんじゃねえよ。
あとはオーストラリアに生息する「キーウィ」だな。
あれも飛べないけど鳥類なのさ。
霊夢
なんでそのラインナップが鳥類になってんのさ。
魔理沙
いずれも時を経て、環境に体を合わせたことで飛翔能力を失った鳥たちなんだ。
でも元は飛べていた、そしてその痕跡も骨格などの残っている…この事から、分類としては鳥類となるのさ。
霊夢
そ、そうだったのかぁぁぁ!!!
じゃあペンギンはどの辺りに痕跡が残ってるの?
魔理沙
もちろん、鳥の象徴である翼のある上腕骨にも残ってるし、ペンギンの後を見ると分かると思うけど尻尾みたいなのがぴょこんって出てるだろ?
霊夢
ああ、それ可愛いよねー!
あれもペンギンが空を飛んでいた時代の名残なんだ?
魔理沙
そうだと考えられているな。
じゃあ、飛べた時代のペンギンってのはどんな鳥だったんだって話になるんだが…。
霊夢
それ気になるよ。
ペンギンのご先祖様って何なのかなぁ?
魔理沙
骨の特徴やDNAのデータから、ミズナギドリという海鳥の仲間に近かったと考えられているそうだぜ?
空を飛ぶことはもちろん、潜水能力も備えていたようだ。
霊夢
つまり水鳥だったんだ。
いつ頃に、今の形になったの?
魔理沙
6,500万年前と言われている。
大陸が海面下に沈む前の約6,000万年前ごろには、約500平方kmの面積があったとされるジーランディア大陸を、古代のペンギンたちが歩き回っていたと言われているしな。
霊夢
ほえぇぇ。
そんなに昔なんだ…。
魔理沙
さらに一昨年くらい、ニュージーランドの研究チームが化石から新たなペンギンの絶滅種を発見した際、それらは数百万年前のニュージーランドに生息していたマカロニペンギン属のペンギンと判明している。
つまりは、決して軽いとは言えない歴史がペンギンにはあると言えるだろう。
霊夢
い、いや、もうなんか思い知ったよ…。
鳥類じゃないとか言ってすみませんでした…。
魔理沙
要するにペンギンって生物は、これまで5:5だった空と水の能力を、0:10にした鳥ってことだ。
それだけに、潜水能力は飛行能力のある水鳥の比じゃないぜ?
何せどこぞのエンペラーペンギンが、500m以上潜水したって記録があるからな。
霊夢
ご、ご、ご、ごひゃくぅぅぅぅぅぅ!?
…アレだ。
なんかさ、飛翔は出来ないけど水の中で思う存分飛んでるって感じだね。
魔理沙
お、何かもっともらしいことを言うじゃないか。
とまあ、このように飛行能力を失ったペンギンだが、何故そうなったのかも疑問だよな?
どうしてその割合を0:10にしたのか、その辺りについて触れていきたい。
霊夢
それそれ!
うんと分かりやすく頼むよ!
魔理沙
頑張ってみる。
おおよそペンギンの先祖は、普通に空を飛んで海面に降りるなどをして、食べ物を取っていたんだろうなってのは想像に難くない。
霊夢
そりゃそうだよね。
お空には食べ物がないんだから。
地上か水の上に来なきゃどうしようもないよ。
魔理沙
だが海面の場合、小型の鳥がぷかぷかそこに浮いてたらどうなる?
霊夢
気持ちいい。
魔理沙
感想は聞いてねえよ。
海面の下には、時に大型の海洋生物だって居る訳だろ?
霊夢
ああ!
シャチとかでっかい海の生き物か!
そうすると食べられちゃうよね!
魔理沙
普通はな。
しかし、ペンギンの先祖が住んでいる場所、海域は比較的安全だったんじゃないかって考えられているんだ。
霊夢
なんで?
魔理沙
別に、海にぎっしりシャチとか居るわけじゃないし、中にはそれらが生息していない海域だってあるだろう。
全世界の海の何処にでも居るってわけじゃないんだから。
霊夢
たしかに。
そうなると、鳥さんもあんまり警戒心抱かなくなっちゃうよね。
魔理沙
そこなんだよ。
とても安全であるということは、そう頻繁に飛ぶ必要がなくなるわけだ。
遠方へ行くために翼を羽ばたかせるだけで、多くは水面に浮かんでいたっていう説があるのさ。
霊夢
まあ安全だったら、わざわざ疲れるようなことしないもんね。
じゃあエサ探しばっかりになるじゃん。
魔理沙
そう。
水面に浮かんでいる暮らしが大多数で、どんどん水中でエサを探す能力が磨かれていったんじゃないかなって話なんだよ。
霊夢
でも、その翼は飛ぶためのものなんでしょ?
水の中でエサ探すには適してないじゃんか。
魔理沙
さあそこだ。
ペンギンの先祖たちは、水の中でエサを探すのがだんだん上手になってきたんだが、その中で水中で翼を羽ばたかせたら「もっと早くなるけぇ!」って気付いたんだ!
霊夢
う、うん…。
魔理沙
水中で早くなれば、エサも取りやすくなるし敵からも逃げやすくなる。
となると「もっと翼かえんさい!」と、どんどん潜水のために都合の良い形状に変化していったんだよ。
霊夢
(なんで広島弁なのかな…)
魔理沙
やがてペンギンの先祖の翼は、飛翔のためのものではなくなり潜水のための、泳ぐための道具となっていった…そう考えられているんだ。
霊夢
でもさ、あんなにずんぐりむっくりな鳥って居ないじゃん?
なんでもっとスマートにならなかったのかな?
魔理沙
それは、多くのペンギンの生息域とか、潜水のために必要って理由があるぜ?
霊夢
あ、住んでるところが寒いからか!
魔理沙
だな。
まずはその理由が挙げられる。
極寒の中で卵を暖めるとか、何かの番組で見たことあるだろ?
それに、雪や氷の上を腹ばいになってソリのように進むとか、あの体型でいろいろとメリットがあるんだよ。
霊夢
ふむふむ。
そんで、潜水のためって何?
体が軽い方が有利な気がするけど…。
魔理沙
体力だよ。
ペンギンってずんぐりむっくりってイメージあるけど、あれで潜水のためのパワーを発揮することが出来るんだから侮れないな。
霊夢
単に太ってるだけじゃないだね…。
魔理沙
そうだぞ?
目的もなく、ただだらだらとその日暮らしをしつつ、お菓子ばっかり貪り食う全身是脂肪のお前とは違うんだ。
霊夢
尺限られてんのに、長々ディスんな!
まあ、進化については分かったよ。
でも、具体的に何処がどんな風に変わったの?
魔理沙
まずは、やはり上腕だな。
一般的な鳥が、上腕に大きな羽毛が生えているのに比べて、ペンギンってのは大きな羽毛がなく変わりに「フリッパー」があるんだ。
霊夢
なにそれ?
魔理沙
ボートを漕ぐ「オール」のような形状をしていて、水の中を泳ぐのに役立っているんだよ。
なお武器にも使用することがあるんだけど、これで殴られると人間が骨折することもあるそうだ。
霊夢
めっちゃ攻撃力高かった…。
魔理沙
そんで次は「羽毛」だな。
ペンギンの羽毛は一般の鳥と違って、短くまた羽のつけ根にきめ細かな綿毛がついてるんだぜ。
この綿毛が空気の層をつくり、水中で体温が逃げるのを防いでるんだ。
霊夢
天然のダウンジャケットか!
欲しい!
魔理沙
ペンギンに聞け。
そしてフリッパーで殴られるがいい。
さらに尾のつけ根には脂を分泌する「尾脂腺」があって、この脂をくちばしにとって全身にぬることで防水を保っているんだよ。
霊夢
とにかく潜水と寒さ防止に特化してるんだね。
そりゃ飛べなくなっても納得だわ。
これで飛べたらサギだもん。
魔理沙
サギじゃねえよペンギンだよ。
霊夢
分かってるよ!!!!!!!!!!!!!
魔理沙
とまあ、ここまででもう納得してくれた感じだな。
霊夢
今回は反論の余地がないね。
鳥類なのも納得出来たし、進化とか体の構造考えたら、飛べる方がおかしいよ。
魔理沙
ま、そういうことだ。
見た目可愛いけど、水中じゃ無類の力を発揮するんだぜ?
霊夢
愛らしさで分かりにくいけど、ほんとすごい生き物だよ。
まるで私みたいだわ!
見た目可愛いけど、いざとなればすごい能力が…。
魔理沙
ペンギンと同列に語りやがるか…。
ならまずは、潜水能力を身に付けないとな。
霊夢
ん?
え?
何なに!?
魔理沙
ほら、重りをくくりつけてやるから、今から海に行こうな?
霊夢
やだよ!!!
893の〇体の処理じゃん!!!
魔理沙
ということで今回は、ペンギンはなぜ鳥類なのか?その割にどうして飛べないのか?について紹介しました。
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